「パニック障害」という言葉を耳にしたことはありませんか?
最近では、次長課長の河本準一さん、タレントの杉原瑠璃さん、青木さやかさんなど、多くの芸能人が自らの経験を語っています。杉原さんは最初、自分の症状を心臓病など身体の病気と思い込み、さまざまな検査を受けたと話しています。このようにパニック障害の症状は、身体の病気と区別がつきにくいことがあります。
パニック障害は、突然襲ってくる強い不安や恐怖感と共に、動悸や息苦しさ、めまいや手の震えなどが現れる病気です。重篤な症状だけでなく、人前で話す際に声や手が震えるなど、比較的軽い症状もあります。軽い症状の場合、「単なる緊張」と見過ごされ、適切な治療を受けるのが遅れることもあります。
では、どうしてパニック障害が起こるのでしょうか?
脳の中にある警報システムが誤って作動してしまうことがひとつの原因と考えられています。本当は危険ではない状況でも、脳が「危ない」と誤解し、強い恐怖や不安を引き起こしてしまうのです。
治療は、抗不安薬や抗うつ薬などを使った薬物療法と、安心感を持てる行動を少しずつ練習していく行動療法が中心となります。早めに適切な治療を受ければ、多くの場合、症状は改善されます。
診療の中で、「人前で話すときの緊張や声の震えを自分の頑張りだけで乗り切ろうとして、とてもつらかった」という患者さんのお話を聞くことがよくあります。そのような場合、内服治療や、自分の状態を理解し不安への対処を学ぶことで、「ずいぶん楽になった」と感じられるようになります。そのような状態でお困りの場合はまずご相談ください。
098-884-7800
以下の、青木さやかさんによるパニック障害に関するコラムでは、症状や治療について、そして治療が一段落ついていくまでが、とてもわかりやすい文章で記されています。気になる方はぜひ読んでみてください。
https://fujinkoron.jp/articles/-/3774